ボスマネジメントの弊害

このようなボスマネジメントには次のような多くの弊害があります。

 

・ボスマネジメントでは、ボスマネージャーは自分中心の考え方により、従業員に対して、一方的に、行動を強制するが、このような強い外的コントロールの行為は、従業員の欲求を阻害し、不必要な恐れを生み、人間関係を悪化させる。

 

・そのため、ボスマネジメントのもとでは、部下の上質世界に上司が入ることがなく、上司と部下の間で、人間関係、信頼関係が構築されにくかったり、破壊されたりして、敵対関係が生まれる。

 

・部下にすれば、黙ってボスの命令に従っておくのが一番安全なので、言われていない余計なことをせず、言われた最低限度の仕事しかしようとしない。そのため、従業員の仕事の質が低くなりがちである。

 

・部下はボスに依存し、自ら考えたり、頭を使わなくなり、自立から遠ざかる。常に上司の意向を気にするヒラメ型部下や、イエスマンの部下を増える。

 

・ボスマネージャーは、自分の考えだけが正しいと思いこんでおり、ボスが仕事と、仕事の基準を決める。部下の仕事のチェックと評価は、ボスが行い、部下は評価には加わらない。

 

・ボスは、部下に仕事のやり方を話すだけで、モデルとなって見せることをしない。

 

・ボスマネージャーは、どうしたら、もっと良い仕事ができるかについて、部下の意見を聞くことも少ないので、上質の仕事をしようという意識が部下に生じにくい。

 

・部下は、失敗や問題が生じれば、仕事を命じたボスの責任であると考える。

 

・ボスはなにごとにも関与しなければならなくなり、いつも忙しくなる。